熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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去年のクリスマスは選手を売ってたけど



どうにも実感がない。嬉しくないわけじゃないんだけど(もう泣かないだろうと思ってたのに涙出ちゃったもんなあ)、昇格そのものが(悲願でも目標達成でもなく)「まさか」って感じなもので。だってさ、あの状況で、昇格を目指すなんて、言えなかったもの。



去年の12月23日、サッポロファクトリーにコンサドーレの選手のトークショーを見に行ったことを思い出す。私はこの種のイベントはあまり得意でないのだが、いまにしてみると、あれは「おれはこのチームを見捨てないぞ」という自分なりの意思表明だったのだと思う。

去年は、11月の時点(まだリーグ戦をやっている段階)で、チーム最古参のMF砂川誠の退団(契約満了で更新せず)が明らかになり、最終戦の前には、DF藤山竜仁、DF吉弘充志という主力級の選手と契約を更新しないことも発表されていた。そしてシーズンが終わってからは、足掛け7シーズンにわたってレギュラーとして活躍してきたDF西嶋弘之、コンサドーレ札幌U-18出身で中学生年代から次代のエース候補として期待されてきたMF藤田征也、昨シーズンの主将としてチームを引っ張ってきたDF石川直樹、06年天皇杯ベスト4の原動力となったGK佐藤優也といった選手たちの移籍が次々と発表になっていった。

これじゃ来季は試合ができないじゃないか、という現実的な問題を論じる以前に、この現実を受け入れるのが難しかった。J1のチームに移籍するのはまだわかるにしても、J2のチームに移籍していく選手もいた。そんなにこのクラブは居心地が悪いのか?一緒に戦ってきたつもりだったのは壮大な片思いだったってことか?(<後者に関しては本来はつねにそうなのであるが、こういうことが起きると、また美しい幻想にもたれかかりたくなってしまうのである)。

その後ほどなくして、砂川の再契約が発表になるのだが、報じられたところによれば、想定外だった藤田の移籍でやっぱり砂川がいないと困るとなったことに加え、藤田の給料が不要になって資金面に余裕ができたからという理由もあったようで、砂川が戻ってくるのは嬉しいしありがたいことだとしても、主力がごっそり逃げ出したようなチームと再契約を結ぶ砂川は気の毒だとすら思えた。また、感情を抜きにして現実的なことをいえば、年齢的には完全に下り坂の砂川を呼び戻していまさらどうなる、という思いもあった(が、実際には、2011年の砂川は、過去のキャリアで最高ではないかと思われるプレーを見せることになる)。

なんだかんだいって選手の数だけは揃って(ここで学んだことは何があろうとも選手の数ぐらいは揃えられるってことだ〜年末までほとんど積雪がなくてもシーズン通じて降る雪の量は毎年変わらないのだからそのうちどかっと降る、というのと同じだ)、1月にキックオフイベントがあって、キャンプが始まって、という頃になると、少し、前向きに考えられるようになった。それでも、予想というよりは、現実を受け入れるための強がりだった。主力選手が抜けたといってもしょせんはJ2で13位のチームの主力じゃないか、ということと、昨シーズンまったくノーマークで地味な選手しかいないように見えたアビスパ福岡が3位で昇格した、ということ、その2つだけが、かすかな(むりやりひねりだした)希望だった。

3月になり、期待できるわけがない、期待していいはずがないと理解しつつも、でもひょっとすると昨年の福岡のように大化けするかもしれないとの思いを抱いて、遠く四国松山まで開幕戦を見に行ったが、0-2というスコア以上の惨敗だった。正GKのはずだった高木貴弘がキャンプで負傷して、謎の韓国人GKが先発したのだが、こんなのプロの試合に出しちゃダメだろというレベルだった(が、彼はその後、シーズンを通して試合に出続けたことで、J2屈指のGKへと成長していく)。守備の柱として期待されたはずの新外国人選手は調整不足(太りすぎ)で使えず、中盤の選手として獲得したはずの河合竜二がセンターバックをやらざるを得なくなったが、スピード不足はいかんともしがたかった。河合とコンビを組む山下達也(セレッソ大阪から移籍で加入)は、プロ入り6年目とはいえこれまでの公式戦出場経験はわずかであり、緊張なのか、体が動いていなかった。

あのままリーグ戦が続いていたら、札幌が3位になることはなかったと思う。

ところが、大地震が起きて、リーグ戦が1ヶ月半ほど中断した。中断期間には、ジェフユナイテッド千葉や東京ヴェルディといった強豪と目されるチームとの対戦が予定されており、当初予定通りに試合があったら、まだチームとしてほとんど固まっていない札幌は、まず勝てなかったと思う。しかし、これらの試合は開催時期が夏以降に延期された。札幌は、延期試合で、千葉に4-0、ヴェルディには4-2と勝利を収める。

この道はいつかきた道。2000年(古い話ですねえ)に岡田武史監督がチームを率いてJ2でぶっちぎり優勝したときには、春先に有珠山の噴火があって、4月に室蘭で予定されていた浦和レッズ戦が7月に延期になった。そして、結果的に6月になった浦和との初対戦(浦和のホームゲーム)に札幌は勝利し、延期になった7月の試合では引き分けるなど、この年の浦和との4回の対戦を3勝1分で終える。シーズン終了後、岡田監督は「浦和との最初の試合が予定通りに開催されていればズタズタにやられて自信を失っていたかもしれない」といったようなことを語った(<ちゃんと検証していないので言葉はかなり違うかもしれませんがあしからず)。

そうはいっても、3月から4月にかけての段階では、そんなことを思い出したところで、とてもではないが昇格がどうこうと言えるようなレベルではなかった。4月下旬にリーグ戦が再開し、湘南ベルマーレと対戦した札幌は、開幕戦の惨状からすると長足の進歩を遂げていることがわかるような試合をしたのではあるが、開幕戦同様に1点もとれないまま負けた(が、この試合後に湘南の反町康治監督が語ったこと〜札幌はこのまま毎週やっていけば、非常に怖い存在になると思っていますJ's GOAL監督会見から引用)〜は、それから半年以上を経て、じつに正しい予測だったことがわかる)。

3試合目も得点は奪えず、シーズン最初の得点が入ったのは4試合目のロスタイム。これでようやく初勝利となったものの、その後も勝ったり負けたり(というより印象的には負けたり勝ったり)を繰り返した。上位になるであろうと予想されていたチームが意外に勝てなかったため、札幌は、戦績のわりには上位との差は広がらなかったが、だから「このままついていけばなんとかなるんじゃないか」と思ってはいたが、現実感はなかった。

ターニングポイントはいくつかあったと思うが、私が「もしかしたら行けるんじゃないか?」と本気で考えたのは、8月21日の函館での京都サンガ戦あたりからだったと思う(ということは、そこまでは、昇格できるなんて考えてなかったってことだ)。

シーズン当初に加入した3人のブラジル人選手が大不振でうち2人は早々に契約解除となり、代わって、ジオゴという選手が加わった。でも、ジオゴは、その時点では所属チームがなかった(いわば無職でぶらぶらしていた)選手だし、札幌がとれるってことは安い給料なんだろうし、とまったく期待していなかったのだが(実際にリーグ戦出場が増えるにつれてやはりその程度の選手だったことが明らかになっていくのではあるが)、当初は、これがうまくはまった。札幌は(というか石崎信弘監督は)最前線にFWを一人だけ置くシステムで戦っていたのだが、昨シーズンにそのポジションを務めたキリノ、内村圭宏、近藤祐介といった選手たちは、そのポジションに適したタイプではなかった(適した選手がいないのにそういうシステムで戦うのは云々、というのは、また別の話)。この欠けていたピースに、ジオゴという選手が、ぴったりとはまった。

ジオゴが加わったことは、状況改善の必要条件ではあったが十分条件ではない。ジオゴが入る前から負けにくくなりつつあったチームが、ジオゴが入って勝ちを拾えるようになるうちに、それなりの試合運びができるようになってきた。気持ちの問題といえばそれまでだが、自分たちが押し込まれている間は無理せずに守備に専念して、ここぞというときは攻めに出るタイミングを、チーム全体で共有できるようになってきた(逆にいうと、ロスタイムに失点して負けるイメージの強かった昨シーズンまでの札幌は、単に気合が足りないとかいうことではなく、そういう試合運びをする力がなかったってことです)。

函館の試合は、ゴール裏のコアなサポーターのみなさんがメインスタンドやバックスタンドの観客にも「試合前、選手が入場してくるときは立って迎えましょう、できれば声を出してほしいけれど恥ずかしければ手拍子だけでもかまいません、みなさん立ち上がってもらえませんか」と呼びかけた最初の試合で(それ以来、厚別のホームゲームでは試合前にメインやバックの観客も立ち上がるのが恒例になった)、私みたいな(立って歌い続けるような体力のない)ぬるいサポーターもどきにとっては、これはすごくありがたかった。

そこから勢いで突っ走れるほど甘くはなかったのだが、9月には瞬間風速ながら4年前のシーズン(J2優勝してJ1昇格を決めた年)以来のリーグ首位に立ち、その後もいろいろあったのだが(この辺はまだ近すぎて自分の中で消化しきれていない)、チームは確実に力をつけていき、昇格争いの中にどうにか踏みとどまり続けた。

残り2試合となって、これで負けたらもうほとんどおしまいだった湘南戦(平塚競技場)は、もちろん戦っているのは選手であることはわかっているのだが、あえて、サポーターが勝たせた試合だったと言いたい。私もこれまでけっこうな数の試合を見てきたが、サポーターがあれほどのパワーをチームに与えたアウェーの試合は記憶にない。Jリーグのチームとサポーターの関係というのは、既存の(スポーツのみならずさまざまなエンターテイメントの)興行における演者と観客との関係とは少し違っていて、という話を始めるとさらに長くなるのでやめますけど、とにかく、入場料を払って試合を見ている観客(≒サポーター)は、ピッチでプレーしている選手たちと一緒に戦っていて、それがチームとしての総合力になるわけで、それを再確認したのがあの平塚の試合だった。

それにしても昨日の最終戦で4万人近い観客が入ったのにはびっくりした。



過去2番目の観客数というけれど、過去最大だった2001年7月の試合というのは札幌ドームが開業して最初の試合のことであり(もちろん私も行きましたよ)、札幌ドーム目当ての観客も少なくなかったはず(私もその一人だったと言えなくもない)。今回は、もはや札幌ドームに入ったことのない人など(試合を見に来る人の中には)ほとんどいないであろう状況であり、しかもJ2だというのに、こんなに多くの人がチケットを買って試合を観戦した。最後の数分間は、スタンドが一体となって(<じつはこの「一体となる」というのはちょっと気持ち悪くて苦手な言葉ではあるのだが)、すさまじい雰囲気ができあがっていた。いや、まあ、わたしゃ、その辺は、のめり込みすぎていて、よく認識できてなかったんですけどね(笑)。

4年前の昇格よりも、今回のほうが気分がいい(直近の出来事だから過大評価している面もあるとは思うが)。昇格したところで来季は厳しいだろうなというのは、4年前も今回も同じなのだが、同じ厳しいなら今回のほうがずっといい(それがなぜなのかは、わかる人はわかると思うので、あえて書きませんけど)。

こうやって書いていても、まだ実感が湧いてこないのではあるが、とりあえず、今日からは普通の生活に戻れる〜はしゃいではいけない、あれを食べてはいけない、これをしてはいけない、などなどの勝手な縛りがはずれる〜ことにほっとしている。
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ありがとうサガン鳥栖



昨夜23時頃に(神奈川県平塚市から羽田空港〜新千歳空港経由で)帰宅して、すぐにブログ記事書いて、動画をYouTubeに上げて(これはけっこう時間がかかる)、さらにその動画をブログ記事に埋め込んで、テレビを付けたらJリーグアフターゲームショーの当日遅れ放送をやっていてちょうどJ2が始まるところだったので見て(ゲットゴール福田がゲストに出ていたのだがチャンネルを変えるとどこかの地上波の生放送にも福田が出ていて不思議な感じだった)、最近の私は早寝だから普段であればとてもではないけどそんな時刻まで起きていられないはずなのだが、結局、寝たのは午前1時過ぎだった。

なんなんだ、この勤勉さは。本業もこのぐらい勤勉にやれよ>自分。

そして本日13時からスカパーでサガン鳥栖(2位)対徳島ヴォルティス(3位)の試合をテレビ観戦。昨日の試合が終わった直後、平塚駅までぶらぶら歩きながら「これで明日、鳥栖が3-0ぐらいで勝ってくれるといいんだけど」と言っていたのだが(<願望として〜現実的な予測であればこんな言い方はしない)、本当に鳥栖が3-0で勝った

この結果、順位はこうなった。

2位 鳥栖 勝ち点68、得失点差+34
3位 札幌 勝ち点65、得失点差+16
---------------------------------------- J1昇格ライン
4位 徳島 勝ち点65、得失点差+14

残り1試合なので、鳥栖の昇格はほぼ決まり(最終戦で鳥栖が0-11で敗れて徳島が10-0で勝てばひっくり返るがそんなことはまずありえない)。12年前、J2初年度の開幕戦で対戦したFC東京とサガン鳥栖が揃ってJ1に昇格するっていうのがおもしろい(そして今日の試合終了後に号泣していたサガン鳥栖のGKコーチ高嵜理貴は、12年前のその試合に出ていたんだよね)。



コンサドーレ札幌は得失点差で3位に上がったわけだが、勝ち点は一緒だし、得失点差といってもわずかに2差だから、3位も4位も同じようなもの。とにかく最終戦(12月3日FC東京戦@札幌ドーム)に勝たなきゃいけない。

とはいえ、鳥栖が3点取ってくれたのは大きくて、もし2-0で終わっていたとしたら札幌と徳島の得失点差の差は1になり、最終戦で札幌が1点差勝利、徳島が2点差勝利の場合は得失点差で追いつかれ、そうすると次の順位決定基準は総得点になるから、徳島にひっくり返されてしまう(総得点は現時点で札幌47に対し徳島51)。だから昨日の私のつぶやき(ツイッターではなくリアルつぶやき)は「3-0」を希望していたわけで。

他会場の試合経過を携帯端末でチェックしながらリアルの試合を見るというのはすごくイヤなんだけど(「ながら勉強」みたいなのが私は苦手)、今回ばかりは仕方ないのかも。でも、12月3日午後の札幌ドームでは、できるだけそういう作業は誰かにお任せして(<「誰か」って誰だよ?)、私は可能な限り手を叩き声を出して、歓喜のときをこちらに引き寄せたい。

最終戦は、札幌には出場停止の選手はいないのに対し、徳島(アウェイで岡山と対戦)はチーム内得点王のFW佐藤晃大が累積警告で出場停止となる。思えば、昨日の試合も、湘南の田原豊が出場停止だったことに助けられた。札幌は、そのうえ、長期離脱していた芳賀博信が昨日の試合でピッチに帰ってきた。札幌ドームの中は無風だが、コンサドーレには追い風が吹いている(そしてサポーターがこの追い風をさらに強くするのだ)。

相手はたしかに強いけど、何も恐れず 胸を張り戦え。
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じぇいわんへいこう

さあ、あとひとつ。



最終戦は12月3日(土)12時30分〜 札幌ドームにてFC東京戦。チケットは十分にございますので、ぜひぜひ、多くのみなさまのお越しをお待ちしております。
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2011 J2 第37節 湘南ベルマーレ-コンサドーレ札幌

2011 J2第37節@平塚 11月26日(土)14:03/7,828人
湘南ベルマーレ 0(0-0,0-2)2 コンサドーレ札幌
[得点]
(札幌)後半16分 古田寛幸(0-1)
(札幌)後半38分 宮澤裕樹(0-2)



<札幌>
----------ジオゴ----------
--砂川-----内村-----古田--
-------宮澤----河合-------
--岩沼--奈良--山下--高木--
----------ホスン----------
(交代)
後半12分 ジオゴ→近藤
後半34分 砂川→芳賀   
後半43分 内村→上原

<湘南>
----------佐々木----------
--高山-----菊池---アジエル
-------坂本----永木-------
--鎌田--遠藤--山口--臼井--
-----------西部-----------
(交代)
後半23分 佐々木→巻
後半23分 菊池→ルーカス
後半34分 臼井→猪狩

暑かった。熱かった。

前節の草津戦は応援が分断されちゃって不完全燃焼の感もあったのだが、今節はすごかった(<自分がその中にいて言うのもなんだが)。メインスタンドはアウェーチームのグッズを身につけていると入れそうになかったので、私はバック自由席というカテゴリを買ったのだが、バック自由席(バックスタンド中央からアウェー側)のゾーンは笑ってしまうほど狭くて(それはビジター席が拡大していたからなのだが)、しかもその大半が赤いのを着た人。さすがに立つわけにはいかないけれど(そういう席ではないので)、選手入場のときなんかみんなタオマフ掲げて立ち上がってるわけで、空気はもうほとんど厚別ですよ。結果的には、コンサドーレを応援する人が(立ち上がって歌う体力のない人も含めて全員が)バックスタンドの半分に集められたおかげで、ものすごいパワーを生み出すことができた。

とはいうものの、立ち上がりは湘南が猛攻を仕掛けてきて、かなり押し込まれた。いいミドルが入ってきて、ホスンのファインセーブで助けられた場面もあったし、湘南のシュートの精度(の悪さ)に助けられた場面もあった。押し込まれているからなのか、ディフェンスラインはずるずると下がり、河合と宮澤もほとんどそこに吸収されてしまい、中盤はやられ放題(芳賀が使えるなら出してほしいと思ったほど…だったが、まさか本当に後半途中から出てくるとは思わなかった)。アジエルはまったくつかまえることができず、カウンターを繰りだそうにもジオゴは密着マークを受けて使い物にならないし、内村が孤軍奮闘しても後ろから援軍が来なければ限界がある。

見ているこちらは、時間の経つのが早かった。手を叩いたり声出したりしていたからでもあるのだが、高山啓義主審がほとんどプレーを止めないから(でもペナルティエリア付近のファウルはかなり厳格にとる、が、中盤のどうでもいいところはかなり思いきって流す)、いわゆるオープンなゲームになって、飽きることがなかった。

後半開始から、河合を下げて奈良と山下で3バック、岩沼をボランチに上げて、純平と古田が中盤のアウトサイド、内村とジオゴの2トップの下に砂川というような布陣に変更(と書いたらフィールドプレーヤーで宮澤だけ名前がないじゃないか…宮澤はそのままボランチです)。中盤で数的優位が作れたことで、前半に比べるとそこそこボールを持てるようになった。ジオゴに代わって近藤が入ると、攻撃の勢いはますます増して、右サイドで砂川が粘って折り返し、近藤がペナルティエリア手前で冷静な判断から左でフリーだった古田に短いパスを出し(近藤はよく古田が見えていたと思う)、古田がドカンと蹴ったシュートは(正直、クロスバーの上を越えるんじゃないかと思ったのだが)これ以上ないコースに飛んで、ゴールネットに突き刺さった。

その直前、メインスタンド側では岡本が交代を用意していたのだが、先制したら、岡本はアップに戻った。古田のサイドは、前半はやられっぱなしだったのだが、この先制点の後、古田がものすごく活き活きし始めた。湘南は後半23分に前線を入れ替えて、巻が入って高さが出たことで、セットプレーからかなり危ないシュートを打たれた場面もあったが、ここもホスンが左手をいっぱいに伸ばして救ってくれた(今日のMVPはホスンだと思う)。

そんでびっくりの芳賀ですよ。そりゃベンチに入れてるんだから使うのは不思議ではないのだろうが、いきなり使いますかね。芳賀が入ったことで岩沼がわりと高い位置でボールをさばけるようになって、加えて前半に飛ばしまくった湘南の足が止まり始めたことで、札幌はかなり楽になった(相手のセットプレーの後のカウンターで芳賀が先頭を切って走ったのもあった<あれが芳賀なんだよね!)。後半38分、左サイドから近藤がドリブルで中央へ持ち込んで、シュートかと思いきや逆サイドで「どフリー」だった宮澤にパスを出し、宮澤がこれを確実に決めて勝負あり。あの勢いだったらもう1点とも思ったけれど、最後は内村が足を攣って担架に乗る(でもすぐに戻ってきたんだけど)など、札幌もいっぱいいっぱいだったみたいだから、まあ、いいでしょう。得失点差を2ポイント詰められたのは大きいですよ。



湘南はこれが今シーズン最後のホームゲームということで、試合終了後、反町監督の挨拶があったのだが、反町監督が最後の最後に「札幌さんがんばってください!」と絶叫したのには驚いた(ありがとうございます)。ギャンブルサッカー(懐)から8年、この日がいつか来ることなんか(以下略)。

ちなみに前哨戦は圧勝しました(笑)。
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何を言っても結果論(11.20 J2 草津vs札幌)

試合を通じてみれば、風上の前半のうちに得点を奪っておくべきだった(河合がペナに入って折り返したのを古田がスルーして砂川が打ち上げちゃったのとか、同点に追いつかれたのと同じようなフリーキックからポストに当てちゃったのとか)、ということに尽きるのではありますが、最後の数分間のマネジメントは、なんとかならんかったのか。

左サイド(岩沼)のところはずっとやられっぱなしで、だから後半36分に交代選手として日高が呼ばれたときは、日高を左に入れて岩沼を前に出して宮澤を前に出すのかと思ったわけだが、日高は右の2列目に入った。

いや、監督批判じゃないっすよ。ただ、わかんねえな、ってことで。

終了間際(1点リードの時点)、3人目の交代選手として出てきたのは櫛引でした。今となっては櫛引にどこのポジションをやらせるつもりだったのか謎のままなのですが(櫛引に聞けばわかるんだろうけど)、ただ、上原ではなく櫛引を出そうとしているということは、この1点を守りきることだけを考えろと言いたいのだろうな、ぐらいは想像できました。

監督批判じゃないし結果論なんですけど、上原を前に置いて前にボールを運べと言ったほうが、よかったのかもしれません。結果的には櫛引が入る前に、近藤のファウルから草津のフリーキックで同点に追いつかれてしまい、櫛引ではなく上原が入ったわけですが、それなら最初から上原を準備すればよかったじゃないかというのはまさしく結果論。

さらに結果論を続けますが、あの同点に追いつかれた場面は、近藤が草津の選手の背後からボールを奪おうとチェックに入ったところがファウルになったわけですが、あの気まぐれな強風の影響を受ける(前半はそれが相手の守備を混乱させた)場所でフリーキックを与えるような激しいチェックに行く必要があったのか。さらに、その直前にホスンが負傷して(あれもそもそもああいうカウンターをさせてしまったことがどうなのかと…だから櫛引を入れて守備の意識を高めようとしたのかな?)、あそこでファウルしたら、ものすごく危険なのはわかっていた。

というのは、厳しいっすよね。あの時間帯、じつはスタジアムの雰囲気が(おれメインにいたからとくにそう感じたんですけど)厚別みたいになってて、草津のサポーター席ではないところからも手拍子が起きていました。札幌からすると、空気がふわふわしちゃって、落ち着いてやりましょう、冷静にやりましょうというのは、難しかったかもしれません。逆に、草津は、あの雰囲気なら、出ないところに足が出たり、無理だと思うところに飛び込めたりしたことでしょう。

だから櫛引だったのかな?

後半の途中までは、押し込まれていても、むやみにボールを奪いに行くのではなく、相手の攻撃を遅らせて中央で押し返す(いつもの)守備ができていました。最後だって、それを続ければよかった、けど、できなかったのは、気持ちの問題(焦り)もありましょうが、左サイドを中心にずっと押しこまれていたから、体力的な問題もあったのでしょう(だから右に日高を入れて左の負担を減らそうとしたのか?…三浦俊也とは正反対の発想だなあ)。

最後に勝ち越されてしまったフリーキックは、これまた札幌の左サイドで(同点のフリーキックも札幌の左サイドね)松下が粘ったところに札幌の選手が二人でチェックに行ったら松下が倒れてファウル、その後のサインプレーに札幌がまったく対応できず、でしたが、ファウルもらった瞬間の松下から「やったぜ!」みたいな空気が伝わってきたわけですよ。札幌側はもういっぱいいっぱい、追いつかれちゃったよ、どうしようどうしよう、早く1点返さなきゃ、みたいな雰囲気なんだけど、松下は別の空間で、すごく余裕を持って、ねらい通りにファウルもらえた、みたいな顔をしていた(ように私の目には見えました)。

そういう状況を作り出したのは(しつこいけど)押しこまれていたことによる体力消耗の問題と、草津を後押しするスタジアムの雰囲気。札幌にとっては、風の問題も含め、非常にアウェーだったわけです。

あの最後の松下のファウルだって、札幌側がもうちょっと冷静、かつ、体力が残っていれば、あんなふうにもつれずに済んだかもしれません。まあ、こっちはスタンドから見ているだけだからそういうふうに勝手なことが言えるのですが、札幌の選手の誰かがそういう俯瞰的視点を持っていれば、あのファウルは防げたかもしれない(という意味で、この文章の最初で「マネジメント」という言葉を使ったのですよ)。

以前にスカパー(Jスポーツ?)でやっていた、試合の一部分を切り取って双方のインタビューで構成していくドキュメント番組(タイトル忘れました)があれば、あの数分間の攻防は、ぜひ、取り上げてもらいたいところですが(「江夏の21球」的に)、ああいう手間のかかる番組は、現状では、やりづらいのでしょうね。

マネジメントという点では、札幌は、同点に追いつかれてしまった後、もう1点取りに行くのか、失点しないことを優先させるのか、前もって決めていたのかどうか。戦う前にそんなことを考えちゃダメだ、なんてことを言っていいのはサポーターとアントニオ猪木だけで、当事者は、本当は、あらゆるケースを想定しておかなきゃいけないと思うのですが、あのスタジアムの雰囲気は、そんなことを(仮に想定してあったとしても)忘れさせてしまうほど、アウェーチームを浮き足立たせるものがあった(あの最後の数分間だけは)。

石崎監督は、そこは、わかってたと思うのですよ(わかってたと思いたい)。だから、最後の交代は、櫛引(のはず)だった。でも、間に合わなかった。

でも、まだ間に合う。残り2試合に連勝すれば、まだ十分に可能性はあります。この試合の最後の数分間を徹底的に考えて反省して、次に臨んでいただきたいものです。もちろん、見ている側だって、「がんばってください」じゃないですよ。「一緒にがんばろう」だよ。
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