熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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くしろバスが東邦交通だった頃

北海道移住の大先輩であるNさんが昨日のブログの画像の中にあった「東邦交通バス」の文字に反応してくれたのを受けて、浜中駅と浜中ユースホステル(YH)の間で何度も乗った東邦交通バスの写真を探してみました。

1988年(昭和63年)8月、浜中駅前


こんな色だったんだ。もう少し茶色っぽいというか肌色っぽいというか、そんな感じだと思ってたんですが、あらためて写真を見ると、グレーに近いかも。

道東の太平洋側は、夏は霧に覆われてどんよりしていて、むしろ冬から春にかけてのほうが明るいイメージですが、明るいといっても初夏になるまでは風景に色がなく、しらっちゃけてます。でも、光は明るい。そんな風景に、このバスは、なぜか、よく似合ってました。

東邦交通は1989年5月に社名変更して、くしろバスになりました。

2018年(平成30年)5月、浜中駅前


1989年3月の浜中駅前


2018年5月の浜中駅前(コカ・コーラの看板と街灯が上の写真と同じ)


1988年8月の浜中駅(ホステラーさん集合写真)


2018年5月の浜中駅


建物がすっかり変わっただけでなく、駅舎のすぐ外側にあった清涼飲料水の自動販売機がなくなっています。30年前はこんなふうに(夏だけとはいえ)若い旅行者もたくさん利用していましたが、いまどきこの駅でバスを乗り継いで霧多布湿原を訪れる旅行者など、ほとんどいないでしょう。霧多布湿原を訪れるとすればレンタカー、そもそも若者の数の絶対数も減っているし、その中で旅行に出る人の割合も少なくなっているのだから、若い旅行者の数が激減するのも、むべなるかな。

この5年ほど、以前にも増して観光や旅行関連のお仕事をされている方々とのお付き合いが多くなっている中で、世界がこんなことになる前からよく聞いていたのは、インバウンドじゃないんだ、まずは国内旅行客なんだ、という話でした。国の施策としてはインバウンドを増やせ!ってことになっていて、観光・旅行の事業者さんだってそこに乗っかればメリットがあるとなればそれに従うけれども、観光や旅行の仕事の経験が長い人ほど、インバウンドじゃない、その前に国内客だと言っていた。

しかし、それを業界外の人に言えば、いやいや国内客は、とくに若い人はお金がないから旅行なんかしない、という反論が出てくることが多いのですが、本当にそうなんだろうか?と、30年以上も前の写真を見ながら、思います。あの頃だって、若い人は、そんなに、お金は持ってなかったと思うんですよ。お金持ってたら、夜行列車の自由席で宿泊費を浮かせながら旅行なんかしないって。

一方で、あの頃は、お金を持っていない若い人が旅行できる仕組みがありました。北海道でいえば、北海道ワイド周遊券や夜行列車、そしてユースホステルが、お金を持っていない若い人の旅行を支えていました。2020年に即していえば、携帯端末の価格の低下と通信インフラの整備がギガ使い放題のような料金体系を生み、動画コンテンツの隆盛を支えている、みたいなものです。

スマートフォンだってYouTubeだって、ここまで来るには10年以上かかっていることを思えば、若い人が旅行できる環境が整って若い人の旅行が増えるようになるまでには、仮にそういうところを目指して動く人が出てきたとしても、10年とか20年とか、長い時間がかかるのでしょうが、そのぐらいの時間をかければ、また新たな姿が見えてくる可能性はあります。

いま、大変な思いをしている方がたくさんいる中で、やむを得ず別の業界に移らねばならないという方も、たくさん出てくるでしょう。でも、新たな需要が創造されれば、それに応じて供給だって増えていかねばならないし、供給が増えれば需要もまた増える、という循環も生まれてきます。

お金をかけずに旅することが、動画やゲーム以上の魅力的なコンテンツになれば、使えるお金の限られる若い人たちのニーズは、そちらにシフトしていくかもしれません。何の目算もないバカみたいなこと言ってますが、そういうことです。新しい世界は、未来は、自分たちで創っていくものです。

そんな新しい世界を見るためにも、まずは、健康でいなきゃいけない。自分だけでなく、社会全体が、健康でなくてはならない。だから、ちょっとの間だけ、我慢しましょう。札幌市外に出るなと言われているのだから、どんな事情があれ、出ないようにしましょう。「終息」はおそらく数年後でしょうが、「収束」すれば、少しずつ、また、楽しいことも増えてくるでしょうから、それまでの間、我慢しましょう。

たとえ自家用車であろうとも、ガラガラの乗りものであろうとも、出かければ誰かとまったく接点を持たないことはありえないし、自分ひとりなら問題なかろうという人がたくさん出てくれば結局はみんな出かけることになるのだから、我慢しましょう。遊びに行けなくて、誰かに会えなくて、ストレスを感じているのは、みな、同じです。ぼくのまわりにいる医療関係の方々のご苦労を見聞きするにつけ、出かけられないぐらいのことで不満を言ってる場合じゃないと思います。

とにかく、遠出はやめましょう。その先の、楽しい世界を、早く取り戻すために。

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