熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
<< August 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 北海道の恵み+ながまれ | main | 東京オリンピック1年と1日前 >>

『走る奴なんて馬鹿だと思ってた』

電子版を買って、函館マラソンへ向かう特急列車の車内で読みました。



「はじめに」から:
《本文で詳しく語っていますが、私は10代から30年以上、運動と名づくものはいっさい拒否、169センチ・52キロというガリガリ虚弱体質で、完全文化系夜型生活を送ってきました。40歳のとき禁煙したら、今度はたった1カ月で16キロ激太り。(中略)そんな私が、なぜ45歳のときに、意を決して走り始めたのか。最初は50メートルで足がもつれた軟弱ボディは、なぜ走ることに「はまった」のか。そしていつ、10キロ以上を平気で走れるようになったのか。そして挑んだフルマラソン。その結果は?というのが、おおよその本書の内容です。》

どうですか。読みたくなってくるでしょ?

ところが、この本、ランニングの入門書としては、まったくといっていいほど、役に立たないんです(笑)。著者がやっていることは、メチャクチャなのです。なにしろ、走ろうと決意をした日から、一日も休まず、走り続けているのです。それも、最初こそ歩くのと変わらないようなペースであるものの、すぐに、かなりのスピードを出して走るようになっているのです。

そんなに急にやったら怪我するだろうと心配しながら読み進めると、実際に、怪我するんですね、これが。でも、やめないんだ。これは、普通の人は、やっちゃダメです。でも、なるほど、ここまでやるともともと運動してなくてもすぐにこのレベルまで達するんだというのがわかる、というのは、おもしろい。

それにしても、著者は、なぜ、そこまで「はまった」のか?

《走る人のタイプもそれぞれだろうが、きっと私は向いていた、のだと思う。一人でいることが苦にならない。目標を立てて、黙々とそれを遂行できる。コンプリート癖、マニア癖がある。(中略)まあ簡単に言うと、団体行動が嫌いなマニアは、意外にランニングに向いていた、ということになる。(中略)フィジカルな問題よりも、マニア体質に直結しているような気がする。体が欲して走るよりも、ラン用アプリの結果を見るのが楽しみで走るという、健康的な本末転倒ぶり。》

コンプリート癖、マニア癖。

もちろん、ぼくは、よくわかります(笑)。

そういうことなんです。ぼくが今年の冬から早春にかけてやたら走ってたのも、去年の作.AC真駒内マラソンでもらったランニングノートに走行距離を書いていく(そして月間累計で何キロとかわかる)のが楽しみだったからです。

この本の中に、著者がだんだん走れるようになってきて、走るコースを作るべくパソコンに向かって地図を眺めているうちコースづくりのほうが楽しくなってきて時間を忘れる、といった話が出てくるのですが、これ、まさに、自分が経験してきたこと。

ぼくのまわりでは、北海道マラソン(あちこち大会に出るようになってから全国的にみるとじつはすごく厳しい大会だと知ったのですがぼくはもともとこれしか知らなかったからフルマラソンというのはこういうものだと思っていた)を一度完走したら「もうこんなに苦しいことはやりたくない」と翌年からは出なくなる人も少なくないのですが、ぼくは、一度完走したら、もっともっとやりたくなっちゃって、あちこち遠征してたくさん大会に出るようになっちゃったわけですが(さすがに今年はやりすぎのような気がしているので来年は少し数を絞るかもしれない)、言われてみれば、これも、一種のコンプリート癖、マニア癖。

正統派のマラソン入門書としてはアウトでしょうけど(そもそもこの本は入門書ではないのだが)、同じようなコンプリート癖、マニア癖のあるぼくにとっては、役に立つこともいろいろ書いてあります。なにより、単純に、おもしろいです。
 

読書 | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | - | -

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://work.kuma-i.com/trackback/1196220
この記事に対するトラックバック