熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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裾野を広げる(広がった裾野に乗っかる)

のんきか!みやすのんきか!

本の表紙

あれっ?みやすのんき氏のウォーキング本って、前に出てなかったっけ?と思って巻末を見たら「本書は『あなたの歩き方が劇的に変わる!驚異の大転子ウォーキング』(彩図社/2016年)を元に、大幅に改稿・加筆して刊行するものです」と注釈が載ってました。実業之日本社から出ているみやすラン本は、ぼくの知ってるだけでも紀伊國屋書店札幌本店とMARUZEN&ジュンク堂書店札幌店の一角に小特集的なコーナーができてるぐらいですから、同じようなテイストのこういう本がそこに並べば、また、読者も増えるでしょう(現にぼくはジュンク堂でたまたま見つけて買いました)。

みやすさんのランニング本は、じつにわかりやすいのですが、ぼくのようなランナーには、ちょっと、レベルが高すぎるところもあります。レベルが低かろうが高かろうが原理原則は不変ですから、役に立つのは間違いないのですが、それは自分には無理だなあと感じる箇所もあります。

これまでに出たそうした本に比べると、この本は、ぼくのようなランナーには、ぴったりです。さらには、ランナーに限らず、健康のために歩こうと思っているような方にもおすすめできる内容なので、マラソンなんかやるつもりないという方も、ぜひ、お手に取ってみてください。

ぼくのようなレベル、というのは、こういうことです。



《5時間切りは、走りだけでなく、他にも趣味や目標があり、記録よりは完走を念頭に、大会ならではの雰囲気、景色、その土地での観光や食を楽しむ方が多いと思います。おそらく、いちばん長く続けられるペースであり、いつまでも走ることを好きでいられるところだと思います。さらに上を目指したくなったら、何か一つを犠牲にする覚悟で挑んでくださいね。》
(「2019ランニングノート」作田徹監修走力別アドバイス〜フルマラソン5時間切り編)

こういう楽しみ方が広がったのは、2007年に始まった東京マラソンがきっかけ、なのでしょう。東京マラソンの制限時間は7時間、すなわち、42km余りを7時間で走ればいいのですから、単純計算すると、1時間に6km走ればいいのです。これは、ちょっとした早歩きペースなのですから、完走のハードルは、かなり、低いです(といっても、いまや抽選倍率が10倍を超えてますから、参加のハードルはかなり高いのですが)。

本格的にやっている人にとっては、おもしろくないこともあるかもしれません。記録を狙って走っている人からすれば、沿道のエイドステーションでその土地の名物が食べられるなんてのは、どうでもいいことでしょう。そんなものいらないから参加費を安くしてくれと思うかもしれません。

だけど、そういう層だけでなく、マラソンなんてやろうとも思ったこともなかったような層までもがマラソン大会に出るようになったから、市場が広がったわけですね。市場、というのは、マラソン大会そのものだけでなく、関連した商品(みやすのんきさんの本もその一つでしょう)まで含めて、です。

ぼくは、いま、たまたま、鉄道のことが仕事になっているのですが、そのときに気をつけなければならないのが、まさに、そこだと思ってます。鉄道ファンの視点でやっていると、市場は広がっていかない。市場が広がらないということは、関心のない人の興味の対象にならない、したがって、ローカル線の存続がどうのこうのと言ったところで聞いてもらえない。もっと注意しなければならないのは、鉄道の価値を再発見しましょうなどと言って、鉄道ファンの価値観を押し付けてしまったら、一般人には、かえって引かれてしまうかもしれない。

みやすのんきさんの本は、従来の専門家にとっては、耳の痛いことも、たくさん書いてあります。そこで、専門家が、しょせん素人の意見だから、などと捉えてしまったら、世間の関心は、閉じてしまいます。ぼくは、鉄道に関しては、そこそこ(?)いろんなこと知ってますけど、だからこそ、鉄道のことがわからない人の意見には耳を傾けねばならないのだと思っています。

※こんなこと書くつもりではなく、本の紹介をするつもりだったのですが…(笑)<本の紹介は、また、機会をあらためて書きます。

この本はかなり読みました(今でもときどき読み返します)

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