熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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祝!写真集『オホーツク流氷ライン 釧網本線 煌めきの冬』重版出来

一昨日の満月の空はきれいでしたね。街が完全に雪に覆われた時期、月がなければ漆黒の闇に包まれるであろう1月の夜。空の月がでかくて、月明かりと雪あかりが空を青く染める中、いま自分がここにいる幸せを噛み締めていました。

2019カレンダー「オホーツク鉄道ガイド」の表紙に使われている釧網本線北浜駅(網走市)の写真の空の色が、まさにその色でありまして、ぼくは、かつて(東京にいた頃)は、こういう色って、写真だから表現できているんだろうなと思っていたのですが、北海道の冬には、この色が、本当に、目に見えるんですね。

ついこの間、原稿を書いていて、行き詰まったときに手にしたのが、写真集『オホーツク流氷ライン 釧網本線 煌めきの冬』(2016年2月発行)でした。



この写真集が素晴らしいのは、目線が旅人であることです。斜里岳をバックにした列車の写真は車で撮影地まで出向いて、かつ、太陽光線がちょうどよい時間帯を選んで撮らなきゃいけないから、ふらっと訪れた旅行者の目線ではない、のだけれど、当地の魅力を伝えるにはそれはもちろん必要な写真であり、しかし、それだけだと「ああ、きれいだなあ」で終わってしまうところ、駅のホームで撮った写真であるとか、列車内から(窓の外を)撮った写真、駅そのものを撮った写真、加えて、楽しそうな旅行者の写真、などなどがあることで、旅をしている感覚を思い出させてくれる。

そうなんだな。思い出させてくれる、だから、団体旅行ではない、さりとて「乗りつぶし」のようなものでもなく、あてのない旅というか、時間の無駄使いのような旅、効率よくまわるのとは対極の旅をしたことがないと、この感覚は、わからないのかもしれない。逆にいうと、そういう旅をしたことがなくても、この写真を見て「いいなあ」と思ったら、そういう旅を、是非、してください(だからさ、そのためにも、もうちょっと本数を増やして、釧網本線だけでもいいから乗り放題みたいな切符を用意することが必要なんですよ…というのは、また、別の話だな)。

いま、そういう旅をいちばんやっているのは、たぶん、外国人のみなさんですよね。あてのない旅とは言わないけれど、列車や路線バスを乗り継いで、地味な観光スポットでも徒歩で訪れて、その根拠になるのは(ぼくらの旅の時代はユースや列車内での口コミだったけれど)SNSで、ときに乗り継ぎ駅で時間が余ったりして、という、およそ効率のよくない旅。でも、それがおもしろかったりするわけよね。そのエリアの観光スポットを一気にまわれなくても、気に入ったなら、また来ればいいんだもの。ぼくらはそういうふうにして北海道を旅してきたし(その結果として北海道に移り住んじゃった人もたくさんいる)、いま、韓国や台湾のFITの方々は、そういうふうにして北海道のリピーターになってるもんね。

あ、話が長くなっちゃいました。そろそろ、手短に!って言われそうなので、ここで言いたかったことを申し上げますと、3年前の冬に出て、その後、品切れになっていた『オホーツク流氷ライン 釧網本線 煌めきの冬』が、このたび、めでたく、改訂再版されるそうです。今月末から網走市内の書店で販売されるほか、インターネット通販もあります。前回の版から追加されたページもあるそうです。

2月2日からは、釧網本線で「流氷物語号」の運行も始まります。釧路方では、今週末から「SL冬の湿原号」も運行開始。その間の、峠を越える区間の本数が…などと言いたくなるのもわかるけれど、まずは、現地を訪れて、乗りましょう。みんなが乗って、これは不便だと思ったら、やがて改善されていくはずですから。世の中、そういうふうにできていると、ぼくは思ってます。

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