熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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乗る、呼び込む、行動する

昨日、札幌パークホテルにて「北海道鉄道活性化協議会」の設立イベントとして「公共交通の利用促進に向けた『道民キックオフフォーラム』」が開催されました。

結果の速報が、今朝の北海道新聞に全面広告の形で掲載されています。



以下、全面広告から引用:

持続的な鉄道網の確立に向けて、3つの「道民運動」を提唱します!
道民自らが「乗る!」〜仕事やレジャーなどにおける、鉄道やバスなどの公共交通機関の利用を図ります。
道外・海外から「利用者を呼び込む!」〜鉄道を活かした魅力ある観光地づくりや、情報発信、誘客活動などを行います。
鉄道の維持や魅力向上のため「行動する!」〜駅や車両の魅力向上など様々な取組を通じて、鉄道に対する応援活動を行います。


昨日のフォーラムでは、まず、道の鉄道ネットワーキングチームの座長を務めた北大大学院の岸邦宏先生から「マイカー利用を少しだけ鉄道利用に切り替えるだけでJR北海道の収入はこんなに増える」「道民一人年間4,000円乗ればJR北海道の収入は年間200億円増える、そこを目標にしましょう」といった内容の基調講演がありました。これが3つの道民運動の1番目の「乗る!」ですね。

続いて(ぼくらにとってはおなじみの)鳥塚亮さんの特別講演。国からいらないと言われた鉄道を地域の人たちがどうやって守ってきたのか、駅はお客さんを迎え入れる玄関なのだからきれいにしておく=自分たちで掃除するのは当たり前、地域の人たちがそうやって玄関をきれいにしてお客さんを待っているのだから社長としてお客さんを呼び込むことをやってきた、自分がそこまで鉄道に肩入れしているのは自分の少年時代の経験があるからで、いまの子どもたちにもそういう体験をさせてあげたい、それが50年、60年先につながるのだ―という熱のこもったお話。これが3つの道民運動の2番目の「利用者を呼び込む!」です。

そして3番目の「行動する!」。パネルディスカッションに登壇した、道の観光列車会議の座長である北大大学院の吉見宏先生や、北海道鉄道観光資源研究会の永山茂代表のお二人は、道外の出身だからこそ、あえて道民の弱点として「他人に依存しすぎる」ことを上げて「まずは自分たちで考えること」「できることから実践していくこと」を、具体的な事例とともに紹介されました。そして北海道の高橋はるみ知事からは明日の復興クリスマストレインの紹介もありました。JR北海道の島田修社長は、こういう場面にはなかなか出づらい状況だろうと思われる中でご登壇いただき、JR北海道の素晴らしい取組を真摯にお話してくださいました。

北海道民全員が最低区間の170円の切符を買うだけでも大きな額になるのに、どうしてそれを誰も訴えないのだろう…といったコラムが北海道新聞に載ったのは、もう、ずいぶん前のこと。昨日の岸先生のお話の中でも「何年も前からこういうことをやっていればというご意見もありましょうが」といったコメントもありましたが、まだ、間に合う。誰かに助けてもらうのを待つのではなく、まずは乗ってみる、そして考えてみる。ぼくらのような鉄道好きはもっと乗ればいいし、日常生活で鉄道に縁のない人も、たまには乗ってみる。乗ってみれば、たまには鉄道もいいなと思うかもしれない。

あえて厳しいことをいえば、それでもやっぱり鉄道はだめだ、というのであれば、それは、もう、不要、ということなのでしょう。でも、年に一度か二度でいいから、鉄道で旅行してみよう、という人が出てくれば、それだけで、JR北海道の収支は大幅改善になるのだ、というのが、昨日のフォーラムでのお話でした。

日常生活には、かならずしも必要ではないかもしれない。けれど、高校生が学校に通うために、車を運転できない方が移動するために、北海道の経済を支える観光の、道外(国外)から北海道に憧れて北海道を訪れてくれるお客様のために、鉄道のネットワークは維持しなきゃいけない。そのためには、みんなで支えていかなきゃいけない。支えていくからには文句も言うよ、不便なダイヤは直そうよ、古いのは仕方ないにしてもせめてきれいに磨こうよ、などなど、そういうことは、利用してみなければわからない。

諦めたら終わりです。諦めるのは、まだ早い。

というわけで、今日からまた、次の新しい扉を開けに、道北へ行ってきます。
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