熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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理屈も行動も

昨日(2018年12月21日)の北海道新聞に、こんな記事がありました。



《観光庁は、より多くの外国人観光客に地方鉄道を使ってもらう方策を考える有識者検討会を設置し、20日に初会合を開いた。外国人客の受け入れ環境を整えることで、JR北海道や各地の第三セクター鉄道などの利用促進につなげる》《観光庁の担当者はJR北海道が単独維持困難としている路線について「素晴らしい景観の観光路線で、維持されなければ観光振興の面でも大変なダメージだ」と述べた》

国土交通省としてはJR北海道に対し監督命令を発出する立場である一方で、国土交通省の外局である観光庁はJR北海道(正確にはJR北海道が有する地方路線)を応援しなければならないと考えている。もっとも、今年の7月27日に出た国交省の監督命令の中にも「インバウンド観光客を取り込む観光列車の充実」という項目があって、国交省だって北海道の鉄道はいらないなんてことは言ってない。今あるものを活かすためにはどうするかという視点と、今ある需要をどうやって成長につなげていくかという視点の違いだけであって、目指すところは同じです。

ぼくはずっとコンサドーレを応援してきていて、一時期はコンサドーレさんと一緒に仕事もさせてもらったこともありましたが、この北海道の鉄道の話というのはコンサドーレのときと似ている部分が多いように感じています。

コンサドーレが経営的に非常に苦しかったときって、大きなお金を出せるスポンサーを見つけてこなきゃ!といった空気があったんですけど、それは本筋じゃないんですよね。まずは、観客動員を増やして、入場料収入を増やす、というのが、メインストリームなのです。そのためには、チームが魅力的な存在にならなきゃいけない。それは、勝ち負けってことよりも、応援せずにはいられない、生活の中になくてはならない存在にならなくてはならない、ということで、野々村さんはそこを徹底してやってきて、コンサドーレというブランドの魅力を高めることをずっとやってきている。

北海道の鉄道の話も同じようなもので、どうしても、国がお金を出してくれないと、自治体の負担が、という話になりがちなんだが、最初はそこじゃないんです。地域の人口が減っていく中で(これは北海道だけでなく三大都市圏以外の日本全国の課題です)、利用者をどうやって維持し、さらには増やしていくのか。利用者というのは、「地元の人」「地元以外の日本国内の人」「外国の人」の3つのカテゴリがあって、さらに「地元の人」の中には「日常生活の中で利用する人」「近場の旅行に出かける人」がいる、といった具合に分けていきながら、それぞれに対する策を打ち出していく。

それでみんなが「これじゃ不便だからこうしてほしい」と言い出せば、どこかからお金を出しましょう、お金を探してきましょう、ということになって、あるいは、誰かがお金を出しましょうと言うかもしれない。

だけど、今は、不便なのかどうかすら、わからなくなってる。だから、まずは、そこに気づいている人、そこをどうにかしなきゃいけないと思っている人だけでも、行動を起こしましょう、というのが、オール北海道で構成される北海道鉄道活性化協議会の設立であり、今日の14時からのキックオフフォーラムなのです。

理屈じゃないんだ!には100パーセント同意するんだけど(何かやるときに理屈が先に来るようだったらうまくいかないですから)、一歩踏み出したその先には、理屈も必要になってくる。だけど、理屈だけ言ってても、それ以上、前には進みません。理屈も、行動も。それが、いま、求められていることだと思っています。

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