熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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浜中駅のご当地入場券を買いに行く

JR北海道の「わがまちご当地入場券」は、駅の入場券といいながら駅では買えないものも多く、中には駅からかなり離れているところで販売されているものもあります。全部集めようと思ったら、マイカーやレンタカーの利用は不可避であり、鉄道を応援する企画なのにクルマを使うのはけしからんなどと言うのは(気持ちはわかるけど)、やや、お門違いです。

とはいえ、鉄道の利用だけでは買えない駅の入場券というのは、やっぱり多少の違和感はあって、特に根室本線(花咲線)の浜中駅については、そりゃないでしょ…と、ずっと、思ってました。

わがまちご当地入場券の浜中駅の販売箇所案内ページには、販売箇所が「浜中町ふれあい交流・保養センター霧多布温泉ゆうゆ」であることが紹介され、その下には、赤い文字で「浜中駅から徒歩でのアクセスは困難です」と書かれています。

浜中駅から徒歩でのアクセスは困難です。くしろバスのご利用をお勧めいたします。の案内文

もともと浜中町の中心部というのは鉄道からはかなり離れた霧多布(きりたっぷ)であり、これは鉄道の沿線が寂れてそうなったのではなく、海に面した島みたいなところに先に町ができて、現在も、鉄道からも幹線道路からも離れている場所に、市街地が形成されています。駅の周辺にはご当地入場券を販売できるような場所がないことは理解できる、けど…というのが、少し前までの自分の気持ちでした。

先月、北海道新聞に、こんな記事が掲載されました。

ご当地入場券、道南全101駅収集(北海道新聞空知版4月4日)

新聞記事

この記事が出た直後に、Aさんにお会いする機会があり「どこがいちばん大変でしたか?」と尋ねたら「浜中です」。ぼくは「鹿部」という答えが返ってくると予想していたので、それは意外な回答だったのですが、もっと意外だったのはその後の言葉−「浜中駅からのバスは平日しか走ってないんですよ」。

えーっ!!!!!

ぼくが旅人として北海道をまわっていた時期のうち、昭和63年から平成元年にかけて(お客として)最も多く泊まった宿は浜中ユースホステルでした(お客としてでなければヘルパーやってた中山記念小清水ユースホステルのほうが多い)。当時は、釧路から根室行きの列車が浜中駅に到着すると、それに合わせて霧多布行きの路線バスが、かならず、接続していました。

記憶違いかと思って、それよりは少し後の時期になりますが、たまたま手元にあった1993年4月の道内時刻表を見たら、やっぱり、浜中駅から霧多布行きのバスは、列車に接続する形で、朝から晩まで、設定されています。

時刻表
(ぼくが利用していた頃は「くしろバス」ではなく「東邦交通」でした)

これは、行かねばならぬ。

そして、行ったのです。

浜中駅のホームと列車

乗ったのは、釧路8時18分発(浜中9時42分着)に接続する9時45分発のバス。

1日3本のバスの時刻表

乗客は、ぼくを含めて3人。ぼく以外は、根室行きの列車から降りてきたスーツ姿の高齢の男性と、根室発釧路行きの列車(浜中駅着は根室行きの15分前)から降りてきた旅行者らしき男性で、スーツ姿の男性は浜中町役場前のバス停で下車したからいわゆる用務客かと思いますが、もう1人はぼくと同様の目的を持った人(この方は、霧多布から浜中駅に戻った後、厚岸駅でもぼくと同じように下車してぼくと同じようにご当地入場券を買ってました)。つまり、普通の(?)乗客は1人だけ。

浜中ユースホステルに連泊していた30年前は、つねに北海道ワイド周遊券を持っていたこともあって、ユースからバスで浜中駅に出てきてそこから列車で根室方面に向かう(そして夕方にまた浜中に戻る)ということも多く、そうすると、バスは基本的に釧路方面の列車との接続だから、浜中駅で時間を持て余すこともよくありました。浜中駅の前に立てば何かその頃の記憶が甦ってくるのではないか、もしかすると思い出したくないことも思い出したりするんじゃないかと、期待と不安を抱いて訪れた浜中駅でしたが、そういえばここは30年前でも民家が少しあったぐらいだったんだよなあという程度の印象であり、思い出すことも、これといった感慨もないまま、バスで霧多布へ。

かつてユース最寄りのバス停があった場所。

分岐する道路

浜中ユースホステルの近くには浜中観光ホテルというのもあって、観光ホテル前だったかユース前だったか(もしかすると榊町展望台だったかもしれない)、そんな名前のバス停でバスを降りてから、上の写真の右へ曲がる道を入っていった先に、ユースホステルがありました。そのバス停に初めて降り立ったときのことは、30年経った今でも、はっきりと、覚えています。そのとき同じバスから降りたTくんとは、いまだに、年賀状のやり取りだけは続いています。

今は、ホテルもユースも、建物ごと、なくなってしまいました。

道路の路面に「シカ注意」の文字

霧多布湿原の縁をしばらく走った後、橋を渡って、霧多布の町へ。

霧多布大橋

この辺は、あんまり懐かしくない、というのは、数年前まで、仕事でしょっちゅう来ていたからで、その頃はどうしていたかというと、釧路から来ると浜中駅の一つ手前の茶内駅で下車して、茶内まで仕事先の方に車で迎えに来てもらってました。仕事先の方は「札幌へ行くときは、釧路まで自家用車で行ってからJRに乗る」と言ってました。

そう考えると、浜中駅〜霧多布間の路線バスが廃止寸前(ですよね、1日3本で通学とも関係なさそうな時間帯、かつ、平日のみなのだから)というのも、当然のなりゆき、なのでしょう。

霧多布温泉のバス停

「わがまちご当地入場券」は各市町村が「わがまち」を知ってもらうために発行しているのだから、ここまで来て入場券だけ買って帰るのもどうかと思い、500円払って、温泉にも浸かってきました。露天風呂からは霧多布の町と霧多布湿原が一望できます(この施設には津波の避難施設という意味合いもあるから、高台にあるのです)。

霧多布温泉の昆布ソフト(250円)は想定外のおいしさ
昆布ソフト
コーンの部分に練り込まれている昆布の塩気がソフトクリームによく合います。
右にのっかってるチョコレートみたいなのも、昆布です。

昭和63年から平成元年にかけてのYHのスタンプ帳。ほとんど浜中。

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