熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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周遊券と会員証の時代

やっぱりNHKなんですねえ。見てる人、多いんだなあ。昨日、あちこちで「見たよ」って言われました(ネット=NHKの北海道 NEWS WEB=でも見られます)。



北海道に観光客を呼び込みましょうという話なのに、道外にお住まいの、北海道とは縁もゆかりもない、いすみ鉄道の鳥塚社長にもご協力いただいているのですから、ありがたいことです。



いやいやいや、縁もゆかりもない、という表現をしてしまえば、ぼくだって、そうなのですよ。生まれた場所は母の実家があった福島県で、育ったのは埼玉県で、大人になってから東京都民になって、九州には多少の縁がないでもないけれど、北海道には遠い親戚すらいない。でも、北海道に住みたくて、引っ越してきちゃった。

引っ越すのは極端にしても(と言いつつ自分のまわりにはたくさんいるから極端でもないような気もする)、若い頃に、北海道ワイド周遊券とユース・ホステルの会員証(とスリーピングシーツ)を持って、北海道内を列車や路線バスでまわった人は、たくさんいるわけです。鳥塚さんも、そのお一人であるわけで、だから、今年の5月には、こんなことにもなりました。

そういう話になると、それはあなたたちはマニアだからでしょう、ってことを言われそうなんですが、ぼくより少し下ぐらいの人までだと思うんですが、あの頃、北海道ワイド周遊券を持って列車の旅をしていたのは、別に鉄道好きに限った話ではないのですね。当時はまだ北海道内にたくさんの鉄道路線があって、かたやで学生がレンタカーを使うなんてことは贅沢すぎて考えられなかったから、みんな、否応なく、列車に乗っていたのです。富良野へ行くなら根室本線だし、摩周湖へ行くなら釧網本線。ぼくが初めて北海道に来たときだって、湧網線に乗ったのは、湧網線に乗るためではなく、サロマ湖へ行くためでした。

ずっと北海道内に住んでいる方や、ましてやぼくらよりも若い世代の方になると、その辺の感覚が、わかんないみたいなんですね。だから、そこに(鳥塚さんのブログの表現を借りれば)お金が落ちていることに気づかない。これはもう仕方のないことで、なんで気がつかないんだよこのやろう、とか言っても何も生まれないのだから、気づいた人が拾っていけばいいんです。

ただ、自分よりも若い世代になると、鉄道ファンは別にして、周遊券と夜行列車(とユース・ホステル)を使って列車の旅をした経験がないどころか、そういう旅を知らない。レジャーはマイカーで行くものだと思っている(考えてみれば、ぼくだって、高校生の頃までは、お盆の田舎のおばあちゃん家に行くときは、列車と路線バスを乗り継いでいたのに、高校を卒業して以降は、路線バスなんて一度も乗ってない<田舎のおばあちゃん家の周辺の親戚一同が一家に一台どころか一人一台のマイカーを持つようになったからで、それは贅沢をしたのではなくそうしないと生活が成り立たなくなってしまったからです)。

だから、そういう楽しみを知っていて、それが眠れる資産であることに気づいているぼくらは、そうした資産の掘り起こし、有効活用を進めていかねばならない、それをしていくことは若かりし頃に汽車旅で楽しませてもらったぼくらの世の中への恩返しであり、それがしかるべき年齢や立場になったぼくらの使命なのだ…ということを語り合った札幌の夜なのでした。



礼文からさっさと帰ってこなきゃいけなかったのは、そういう理由であります。とはいえ、こういう仕事がこういうタイミングで控えていたのに、あの時期に4泊5日で礼文に行っちゃった自分は、けっこう、大胆だったかもしれない(まあ、それでも、かつてに比べれば、社会性や協調性を身に着けたとは思うんですが(^^;)<それが「丸くなる」ってヤツなんですかねえ)。

上の写真で、手前の人が右手に持っているのは、以下3つのうち、どれでしょう?



真ん中のボールペン(パイロット製)は、去年の3月、最後の急行《はまなす》に乗ったとき、ペンを持っていないことに気づいて、青森駅で買いました。ボールペンは専らジェットストリーム派だったのですが(北斗星はジェットストリームです)、意外に使いやすくて、この「青い森鉄道」が、日常的に、ぼくのジャケットの内ポケットに刺さってます。

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