熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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『知性の顚覆』橋本治

本の表紙

まずは「まえがき」を読んでください。10ページしかないんだから、全文をどこかで公開してもいいぐらいだ。「まえがき」を読んだだけで、この本がいかに刺激的であるかは、よく、わかります。そして、一気に読みたくなってしまいます。

しかし、だ。

なんといっても橋本治さんなのです。一気に読んでも、なんだかよくわからないのです。帯には「もやもやを晴らす快刀乱麻の書!」とありますが、むしろ、さっと通読しただけだと、もやもやが残ってしまう本です。だって、橋本治なのだから。

題名にある「知性の顚覆」とは、たとえば、こういうことです。

《「知性の顚覆」というと、知性が肥大化して積載荷重の限度を超えた船のように、バランスを崩して引っくり返ったように思われてしまうが、今回の事態は知性というものを支える基盤が、骨粗鬆症になったかのように脆くなって「陥没した」と言った方がいいような気がする。問題にするべきことは、知性の肥大化というようなことではなくて、「知性」というものに価値を見出す人間の数が減って、それほどの重さでもない「知性」を支えることが出来なくなって陥没現象を起こした−−「知性」の側がその基盤の劣化に気づけなかったことのような気がする。》(第六章 「経済」という怪物)

ぼくなりにこの本のメッセージを解読すれば、このままじゃまずいぞ、いや、もう手遅れかもしれない、でも、気づいた人はせめて抵抗してくれ、そうしないとぼくらの将来は崩壊しちゃうぞ、ってことなんだと思ってます。だから、少しでも気になった人は、読んでください。図書館に入るのを待つとかじゃなくて、ちゃんと、買って、読みましょう。
 

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