熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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本質を見失わない

本日、さっぽろライラックまつりが開幕。
リラ冷えは終わり、初夏が近づいてきました。


(リラ=ライラックです<念のため)

ライラック


こちらは今朝、大通公園で撮影したライラック


昨日のブログを、いすみ鉄道の鳥塚社長がフェイスブックで紹介してくれたことで、昨日のブログの「シェア(≒いいね!)」の数が非常に多くなっています(フェイスブック上で、鳥塚さんがぼくのブログを紹介した投稿に、誰かが「いいね!」するたび、ぼくのブログの「シェア」の数が増えていく、という仕組みになっています)。読者数の多いページ(この場合はフェイスブック)からリンクされると「いいね!」が増えていく、というのは、かつてのGoogleのページランクの仕組みに似ているように思います。

かつてのGoogleのページランクが、どちらかといえば(コンテンツの有用性を示すものというよりは)SEOのテクニックの結果であったのと同じで、「いいね!」の数も、そういうことで変動したりするから、べつに、そんなに気にする必要はないんです…ということを、わざわざ書いているのは、自分自身がネットユーザーではない(のにネットを使って商売しようとしている)方の中には、「いいね!」の数を気にする方が、けっこう、多いんですね。

「いいね!」の数を増やしたいなら、メシの写真と、きれいな風景の写真を載せればいいんです。それは、経験上、よくわかっています。でも、それが、自分の商売の売上に直結するかというと、ほとんど関係がない。「いいね!」の数を増やすために、自分の商売と無関係なメシの写真ばっかり載せ続けていったら、本当に目指すべきところがどこなのかわからなくなってきて、商売の根幹がブレまくります。

ここで注意しなければならないのは、ブレる=悪とは限らない、ブレない=かならずしも正しいことではない、ということで、こだわりとか、変わらないとかってのは、よほど突き抜けたものがない限りは、たいてい、うまくいきません。環境の変化に応じて変わっていかなければ、生き延びていくことはできません。

でも、変わればいいってものでもない。

ここでまた昨日のブログの話に戻るんですけど、鳥塚さんがぼくのブログを紹介してくれた投稿(フェイスブック)のコメントに、(鳥塚さんがブログで書いていた)札幌ハウスYHの前の踏切の写真を載せていただいた方がいて、その方のコメントに「札幌ハウスはミーティングがなかったら気楽に泊まれた」と書いてあったんです。

思い出しました。

ぼくがユースを使って旅していた頃、札幌ハウスは、ミーティングがなくてビジネスホテルみたいだと言われていたのでした。それは、ミーティングが鬱陶しい人には泊まる動機になり、ユースが好きな人には宿泊を避ける動機になったのでした。

ミーティングというのは、ユースホステルの宿泊者(ホステラー)が夕食後に集って交流を深める機会であり、多くのユースで、ホステラーは半ば強制的に参加させられていました。ユースのミーティングといえば、みんなでフォークソングを歌ったり、ゲームをしたりといったイメージが根強く残っているようなのですが、ぼくがもっともユースで旅していた頃(1980年代後半)は、そういうユースは、意外に、少なかった印象です。ぼくが小清水ユースでヘルパーやってたときは、ぼくがお茶を沸かしてみんなでお話するだけで、強制参加でもなかったから、ときにはミーティングが流れることもありました。

とはいえ、世間一般では、ユース=ミーティング=みんなで歌う=気持ち悪い(鬱陶しい)、と思われており、かつ、男女別相部屋というのも嫌われて、一方に(のちにバブルと称されることになる)経済環境の変化(=所得の増加)もあって、ユースは衰退していく…というのが、80年代後半から90年代前半の流れでした。

そのときに、ユースホステルとは何か?を再定義して、多少の痛みを伴ってでもユースならではのよさを追求すればよかったのに、目先のお客を増やすために、ミーティングをやめ、男女別相部屋をやめ、個室化を図っていったら、ただの安宿になってしまったどころか、中には、安い連れ込み宿になってしまったところもありました。

ぼくがミーティングをそれほど鬱陶しく感じなかったのは、それでもユースが楽しかったからです。べつに歌やゲームが楽しいとは思わなかったけれど(どちらかといえばめんどくさい、恥ずかしいと思うほうです)、いろんな人と話ができて、旅の情報を得ることができるのは、楽しく、かつ、有意義でした。

変わってもいいけど(というか変わらなきゃいけないんだけど)、ブレちゃいけないのは、そこなんです。

価格面ではライダーハウスやキャンプ場には敵わないし、快適な設備を求めるならビジネスホテルに勝てない。それでもユースに泊まりたい、と思ってくれるのは、誰なのか?数多ある宿泊施設の中からユースを選ぶ理由となるのは、何なのか?

LINEやら何やらの例をあげるまでもなく、手段は違えど、みんな、コミュニケーションを求めているんです。お客の数が減っていく中でそこを追求していくと手間ばかりかかって儲けは薄くなるんですけど、もともとユースって単価の安いお客を大量に泊めるモデルだったから(*)、そこの発想の転換がうまくできなくて、目先のお客の数を増やさなきゃいけないと世間に媚びちゃった結果が、個室化という中途半端なサービス向上策だったように思います。

顧客ニーズに応えて、といえば聞こえはいいけれど、表面的なニーズ(らしきもの)しか見えなくなって、守らねばならないところを壊してしまった…まあ、そういう例は、ユースに限らず、世の中にはたくさんあるんですけどね。

(*)ユースホステルは青少年教育の場だったから集団で過ごす場にすることが必須で、ゆえにバブルの頃までは「とほ宿」的な小規模の宿はユースホステル協会からユースとして認めてもらえなかったのです。

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