熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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1980年の最北端牛乳と熱中先生

《夏になると、いつも思い出す風景があります。それは、北海道の北の果て、礼文島の風景です。僕は、この島が大好きで、特に、この島の北の果て、日本最北限の岬のある風景が好きなのです。…夕日を見つめながらの最高のゼイタクは、牛が三頭しかいない礼文島唯一の牧場の「最北端牛乳」を飲みながら(本当に、この名前なのです)日本最北端のタイヤキを(最北端のタイヤキ屋さんがあるのです)ほおばることでした。》
(鴻上尚史『鴻上尚史のごあいさつ―1981‐2004』)

正確には「最北端牛乳」です、が、まあ、そんなのは、些細なことです。この鴻上さんの文章は、書き写しているだけで気持ちよくなってしまうほどに、素敵です。

そんな最北端の牛乳が登場するのが熱中時代PART2の第1回。



この回は、前作の最終回で若葉台小学校を辞めて故郷に帰った北野先生を校長先生が礼文島まで呼び戻しに行く、というストーリー(どっかで聞いたような話だな(^^;))。北野先生が働いている礼文島の牧場は、ドラマの中では「北野牧場」となっていますが、実際にロケが行われたのは「道場牧場」です。

「最北端の牛乳店」も登場します。



この「最北端の牛乳店」は(セットではなく実際に)船泊にありました。手前の看板はドラマ用と思われますが、その奥の窓の上にかかっている白い看板は実際に使われていたものです。

上の写真のすぐ先(北野先生が走っていこうとしている先)を右に曲がってちょっと行ったところが船泊ユース(現在の民宿海憧)です。ぼくが初めて礼文島を訪れた頃(このロケから7年後)は、船泊ユースの宿泊者はみんなここに行って牛乳を飲んでました。牛乳屋さんの店内の壁には「熱中時代」の出演者やスタッフが勢揃いした記念写真やサイン色紙が張ってありました(2014年現在は牛乳店も牧場もありません)。

おなじみの人にはおなじみの風景(ここ、今も変わってないよね)。



思わずうるっと来る名場面(この学校は香深だと思います)。



北野先生を呼び戻しに来た校長先生は香深から帰っていきます。



当時のフェリー乗り場は香深の町のすぐそば(現在のフェリーターミナルよりも北側)にありました(上の写真でフェリー=第5宗谷丸=の右側にある白い四角い建物が当時のフェリーターミナル)。

上の写真と同じ場所の最近の写真を探したのですが見つからず、かろうじて対比可能なのが下の写真(2010年)。下の写真の奥に見える青い屋根の建物は、上の写真でも船の後ろに見えます。



以下、お好きなみなさま(^^;)向けに。

北野先生は礼文島から東京へ、鉄道を乗り継いでいきます。



途中、福島駅で駅弁を買う場面では、背後に青い旧型客車が。



盛岡駅発車直後の場面では、北野先生が座る席の窓の向こうに東北新幹線の工事が行われている様子も見えます。「はつかり」なのにどうして583系じゃないんだろう?と思ったのですが、ドラマの展開上、2人掛けのシートに座らねばならなかったから、485系の「はつかり」が選ばれたのだと思われます。
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この記事に対するコメント

牛乳とたいやきは合いますもんね、最北端の味食べてみたかったです。

最北端の牛乳の空き瓶はもったいなくて飾ってます。
かいどうよめ | 2014/02/04 3:41 PM
そっか、どっかであの瓶を見たような気がしていたのですが、そういうことでしたか。
ドラマの中でも北野先生が牛乳をあの瓶に詰めているシーンがありました。
issei | 2014/02/04 9:39 PM
今でも熱中時代の礼文島を話題にしてくれている方がいることがとてもうれしいです。
道場牧場は私の祖父母の家、母の実家です。
撮影当時はいとこが牧場をやっていました。
今はもうないのでとても懐かしいです。
ふるさとはいつまでたっても宝物です。
ノリーン | 2015/09/19 12:53 PM
こちらこそ、わざわざこんなページを見つけていただいたうえに、コメントまでいただき、嬉しいです。
たまたま、いま、礼文島に来ていて、今日は西上泊の道場売店さんにおじゃましてました。
宝物と呼べるような場所があるのは、とても羨ましいです。
issei | 2015/09/20 8:37 PM
2020年9月19日に礼文島へ行きます。
1992年7月に行って以来。
熱中時代のファンなので、
DVDで久しぶりに第1話を見て、
礼文島への気持ちを高ぶらせています。
ホットにい | 2020/09/14 8:31 PM
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