熊式。

大熊一精(おおくま・いっせい)の日々あれこれです。
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日垣隆ブーム

先月、東京へ行った際、父親が「最近は経済評論家のカツなんとかっていう女の人がよく出てくるな」と言っていて、あれ、私の中では勝間和代ブームはもうとっくに終わってるんだけどなと不思議に思ったのですが、その後も、たとえばついこの間会った鉄道趣味関係の友人から(雑談の中で)カツマカズヨという言葉が出てきたりして、どうも、勝間さんの活躍のフィールドは、私の知らないところで広がっているらしい(たぶん私が一般紙やテレビをあまり見ないから知らないのでしょう)。

これは今朝というか今日未明に山崎元氏(@yamagen_jp)がツイッターに書いていたことの受け売りですが、勝間さんははじめは弱者(働く女性は大変)だったのが、広く受け入れられて強者になって、どうも私はその強者になったことがはっきりしてきたあたりで「もう勝間和代からは卒業しよう」と考えたのではないかと思われます(<過去の自分は他人だから推測しかできない)。

私自身は働く女性ではありませんが(というかそもそも女性ではないですが)、いわゆる「M字型」の問題を仕事として取り組んだことがあったりするためか(それだけじゃないと思うけど)、働きたい女性が働けないのはへんだ、というよりも、マクロ経済的に見てそれは大きな損失だろうと思うし、従来的な俗世間が考える伝統的サラリーマン会社社会はどうかと思ってきたので(それで、まあ、会社やめちゃったんだけど)、勝間さんの言っていたことはよくわかるし、『断る力』ぐらいからいかがなものかと感じるようになってはきましたが、日垣隆さんが『勝間和代現象を読み解く』の中で語っているように、よいところはどんどん真似すればいいのだし、おかしいと感じたところは取り入れなければいい、ただそれだけのことです。

そんなわけで(ようやく本題ですが)、このところの私は、日垣隆ブームです。昨年末(12月30日!)に日垣氏主催の読書会に参加して、今年3月の大読書会はパスしましたが、4月の「日垣式ノウハウ全公開講座」には、参加費と旅費(札幌〜東京)の負担が必要であったにも関わらず参加し、それ以外にも、ツイッターで日垣さんから返信をもらうなどの交流をしたり(勝手に一方的に交流と思っているだけですが)と、生活の中に占める日垣度が高まっています。

ごく最近でいうと、dankogai氏のアフィリエイト売上の1位2位を日垣氏の本が独占しているそうで、ネット界で局所的に日垣ブームが起きているわけですが…いや、この書き方だと、私はもっと前から日垣さんの本を読んでいるぞと自慢するみたいな文脈になりそうですが、そういうことではなく、私の中の勝間和代ブームとは違って、日垣隆ブームは、直近はたしかにブームですが、いま突然やってきたブームではなく、長い潜伏期間(?)があって、いわば長期的な波の中で波が高い時期もあれば低い時期もあった中で、現在はとくに高い時期になっている、ということを言いたいのです(<やっぱり自慢ですかね?)。

本棚から引っ張り出した日垣さんの本(一部)。



一部といっても、まあ、これが大半です。見当たらないものがいくつかあるのですが、おそらく東京の家に置いてあるのでしょう。ついでにいえば、上の写真の右にある引き出しは、『知的ストレッチ入門―すいすい読める書けるアイデアが出る 』の単行本の表紙になっているもので(この単行本の表紙も好きなのですが最近出た文庫版の表紙もおしゃれです)、単行本を読んだ直後にたくさん注文して、現在に至っています。

私が日垣隆さんを知ったのは、週刊エコノミストの巻頭連載コラム「敢闘言」でした。週刊エコノミストなんてのは、多くの方は目にしたこともないでしょうが(私の父親曰く「昔はみんな読んでたよ」だそうですが)、私はたまたまそういう仕事をしていたので、会社で回覧物としてまわってきて、しかし下っ端は(回覧の順番が最後だから)えらく遅れた週刊誌がまわってくるわけで、それはイヤだな(一方で、通勤電車に乗っている時間がやたら長くてそこを有効に活用したかった)というわけで、わざわざ自腹で買うことも多かった、そんな雑誌です(それから私は何度か記事を書いて原稿料をいただいたこともありますが他社に比べるとこれがまあ安かったんだな…)。

ちょっと脱線。待っていればいつか自分の席にもまわってくる週刊エコノミストを、自費で購入していたのは、当時、隣の部署にいた先輩(現在は東京都心の某大学の経済学部教授<高木氏とは別人)が「ぼくは若い頃はエコノミストとか東洋経済は自分で買ってたよ、だってなかなかまわってこないだろ」と言っていたのを聞いたことの影響が大きかった。かように、私は、周囲に影響されやすく、それはよいことでもあるけれど(わりとなんでもすぐにやるから「フットワークが軽い」とポジティブな評価を受けたこと少なからずあり)、ときにまわりの意見を聞き入れすぎて大変なことになってしまうこともある、というのは、身近なところにいるみなさんはよくご存じでしょう。みなさんのおかげで今も私はこうして生きています。

ま、しかし、その「影響されやすい」は、ある人に言わせると、他人の言っていることを受け止める力があるがゆえ、なのだそうで、それはそれで、自分の持つ能力のひとつ、なのでしょう。

そんな私でありますから、日垣氏が書いてきたことには、かなり影響されています。なにしろ15年以上も前から(読者として)付き合っているのですから、影響を受けなければ、どこかで(読者としての)付き合いも終わっていたはず。ときに、日垣氏の言う通りにして失敗したこともないではないですが(でも明確にそう思ったのは一度だけだな、たぶん)、日垣氏の書いたことを思い出して救われたことのほうが圧倒的に多いです。

たとえば、これは以前のブログでも書いたことがありますが、単行本『敢闘言』(絶版)に収録されている「一〇年間、夢を持ち続ける」(1998.2.24)は、(今にして思えば当時は人生の大大分岐点にあった時期だったからかもしれませんが)週刊エコノミストで読んだときにコピーしたものを、その後何年もの間、ずっとすぐ手に取れるところに置いていました。

日垣氏が発行する有料メールマガジンガッキィファイター(830円/月)も、わりと早い時期から読んでいて、何かのときに(何かを書いて送ってきたらプレゼントあげるよ、みたいな企画だったような気がします)金日成が描かれた北朝鮮のお札と、フセインが描かれたイラクのお札を送っていただいたときには、日垣氏直筆のメッセージカードが添えられていて、こんなことも(些細なことのようですが)日垣氏との(読者としての)緩い関係の継続につながっているように思います。

この部分は「ビジネスモデルの研究」的に書いてます。

著者からの直筆の手紙といえば、私とリアルで古い付き合いのあるみなさんは、すぐにあの方を思い浮かべることでしょうが、そうなんです、日垣さんがやってることって、あの人がやってきたことをマネタイズしてるだけなんです(<「マネタイズ」ってこういうときには便利な言葉だな)。いや、まあ、「だけ」は、どうにも失礼に見える表現であれですが、もちろんそういうつもりはなくてちょっとした工夫と組み合わせができるか否かが大きな違いを生むわけですから、現在のビジネスモデルを独自に構築した日垣さんはすごいと思うんですが、というと、あの方はすごくないのか、という話になっちゃいますが、あの方の場合は、優良コンテンツをたくさん持っていて、周囲にはものすごく早い時期からインターネットに詳しい人がたくさんいたのだから(たとえば私とか(笑))、いろんなことができたはずなんですけどね…しかし「コンテンツ」というとらえ方すらしてないわけでね…もったいない。

たとえば、10日前に東京で開催された「日垣式ノウハウ全公開講座」では、仕事場公開が(映像で)行われたのですが、これって、似たようなことを、私、竹ノ塚でやってましたからね。倒れる前に、もっと広く展開することができなかったのかな…とか、まあ、いろいろ、思うところはあります(これについてはどこかで関係するみなさんと徹底的に議論したいです−いずれ)。

長くなりましたが(ここまで読んでくれている人はどのくらいいるんだろう?<ブログの記事としては全然ダメだよね、こんなに長いのは)、日垣さんご自身のおすすめ作品は『情報の技術』だそうです。すでに絶版になってしまっているので、日垣さんが自身のサイトでPDFにして販売しています。べつに誰かに(宣伝してくれと)頼まれたわけではありませんが、おもしろいので買ってみることをおすすめします(作品そのものがおもしろいのはもちろんですが、こういう商売=著者が絶版になった本をPDFにして売ってしまう=もあるんだなというのを、身をもって体験する、という意味でも)。

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